就職の手引き

以下、このページは大変ボリュームがあります。文字だらけです。しかし、就職活動に大切なことが記載してあります。就職カウンセリングなどを受けたことがない方は、是非読んでいただきたいと思います。様々な職種の人事部出身者、採用担当者の屈託のない意見をとりまとめております。

なお、ページ下部には履歴書記入方法等のアドバスページへのリンクがありますので参考にしてください。

第二種電気工事士資格を生かせる職業

資格＝就職ではありません！

確かに電気工事士の資格はそれを必要とする職業に就くためには必須の資格ですので、取得は就職に有利となります。しかし、取得をしたからと言ってすぐに就職できるかといえば、それはありません。

試験センターの資料には受験者や合格者の人数が発表されています。それらからも分かるように資格取得者は掃いて捨てるほどおります。加えていえば、資格保有者全数は星の数といっても過言ではありません。

そんな中、あなたが思ったような仕事に就けるかどうかは就職活動に掛かっています。

このページでは、まずは第二種電気工事士の資格が生かせる、または必要である職業の説明をして行きたいと思います。

電気設備会社

電気工事イメージ工事現場を受け持つ会社から、おもにリフォームやちょっとした工事を請け負う会社まで多々あります。

工事現場にはいる会社では、資格もさることながら体力が必要です。これは根性で何とか出来るレベルではありません。ホームセンターなどでケーブル売り場を見ると分かると思いますが、ケーブルは何十メートルも巻かれたリールになっています。これを運ばなければならないのです。代車などは使用しますが、これがかなりきつい作業です。マンションなどの新築ではエレベーターに電気が通っていませんので、人力で運ぶことになります。クレーンなども使うことがありますが、それは会社と現場次第です。
また、電気設備会社は工事現場での立場が一番弱いという慣例があります。足場大工やなにやらたくさんの作業者がおりますが、電気設備を施設する際は、それらの進み具合に全て併せて作業を行う必要があるとともに、作業の邪魔にならない様に気を付けなければならないのです。そして、最終的に一番最後の作業となるのも電気設備会社の作業です。作業期間が「けつかっちん」になるのはどこの現場でも当たり前のことですが、そうなるとしわ寄せは工程の後作業へと寄せられます。つまり電気関係です。最後の最後に徹夜で作業などもかなりあるようです。

体力に自身があるのであれば、資格が最大に生かせるのは電気設備会社です。

ビル設備管理会社

ビル設備イメージビル設備管理会社は電気工事士の資格の他にボイラー、冷却器、危険物などの資格もなければ就職できないのが現状です。もっとも、ボイラーについてはなくても大丈夫となってきていますが、逆に電気工事士か電験の資格が重要になってきています。設備管理が電気配線などをいじることはあまりないはずですが、どうやらふるい分け（誰でもいいという風潮ではなくなっています）のために資格取得を必須としているのが現状のようです。
働く時間は会社それぞれですが、大抵は昼夜交代制です。時間通りの給料がもらえる現場は少ないようで、今では「ブラック」な現場として認知度が上がってきています。ただし、ボイラー室勤務などになると勝手も違ってくるので何とも言えませんが、給料の割には拘束時間は長く仕事もたくさんということは変わりないようです。

当たりはずれが大きいのがビル設備管理会社です。面接までこぎ着けたら「どのような現場があるのか」「就業時間、そして残業代の支払いの有無」をしっかりと聴取することが大切です。

電気会社や電気保安協会

電気会社では電気工事士の資格も必要ですが、それ以上に供給側なので電験の資格が必要となります。電気会社お抱えの工事会社もありますので、ここではそれらを説明します。

少なくとも電気設備会社の様な過酷な作業ではありません。電気工事士の資格も十分に活用することとなります。その代わりに在職中に資格取得などの勉強が必要です。それ以前に問題が一つあります。中途採用はほとんどコネだということです。また、電気保安協会に至っては電気会社からの天下りがほとんどです。

これらの会社についての仕組みは外部には分からないことがほとんどなので、私たちも聞いただけの話です。

ガソリンスタンド

ガスステーションイメージ電気工事士の資格よりも危険物の資格の方が重要なのはいうまでもありませんが、これからの時代を見越した上ではどうでしょうか？
ガススタンドを経営している某大手企業では電気工事士試験を推奨し給与面などで優遇していますので、将来的にEV車の充電作業がガススタンドでも出来るようになるかもしれません。現在ではガススタンドへ設備を作る法整備が整っていませんし、EV車の販売がふるわないので大きな動きはありません。
しかし、遠くない将来にはガススタンドに就職するにのに電気工事士の資格が有利となることは想像に難しくないと思います。

危険物乙四は比較的簡単な試験です。３ヶ月に１度試験を行っておりますので、時間があれば取得をしておきましょう。

猫危で学習すれば１日２時間１０日程度で合格に必要な知識が身に付きます。

一般企業IT管理者

PCイメージあまり知られていませんが、一般企業のIT管理者で電気工事士の資格取得を義務づける企業は多くあります。もしくはシステム管理者という名称であるかもしれませんが、それら管理者にとって必要最低限な電気知識修得確認が電気工事士試験合格というこです。
もし、あなたがシステム関連の資格をお持ちであれば、システムの維持管理に電源管理も行えることをアピールすることが出来ます。

履歴書の書き方、面接等で不安がある方はこちらのページを参考になさってください。

電気工事士の資格についての厳しい現状

残念ながら電気工事士の資格だけではこの程度の職業ラインナップしかありません。
確かに法律で電気工事には電気工事士の資格保持者が必要なのですが、弁護士や医師と違って余っているのです。
何も資格を持っていない方よりは就職先が広がり、資格を取得したという前向きな姿勢やそのレベルの資格取得に必要な基礎学力があるというアピールにはなりますが、買い手市場で勝負しなければならない事実に変わりはありません。しかも、条件的にあまり良い募集はありません。給料が高めのものは体力的にキツイか、よほどの高スキルが必要なものに分かれます。

自分の入社したい会社がどのような人材を求めているかしっかりと見極めて、効果的な就活を緊張感を持って行うようにしましょう。

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